高校生にmod(数学)教えなくても良くない?
こんにちは、ひっっっさびさの更新です.
皆さんいかがお過ごしでしょうか、僕は相変わらず数学をメインで日々過ごしてます.
さて、本日の話題はタイトル通りです.
先日、よく面倒をみている高校生とご飯に行ったときに、高校の数学でmodを教えてもらっていないので教えて欲しいと言われました.modはあまり個人的には教えたくないので、modの不必要性を説きながら教えました. 今回はなぜ学習する必要がないと思うのかについて話したいと思います.
modの教育課程内での扱い
まず、modの高校の教育過程内での扱いですが、対象外です. 数学の教科書には発展として扱われています.したがって学ばなくても受験などにおいて困ることはないはずです.*1
modとは
modとは整数をある固定された整数nで割った余りで分類したものです.
例えばmod5の世界では、3と8は同じであると考えます.なぜならどちらも5で割ったあまりが等しいからです. これを38 (mod5)と書きます.
ちなみに、大学で数学を学ぶようになるとmod5の世界をと表記したりします。*2
modの性質
さて、modの教科書に載っている性質について述べたいと思います.
以下を整数とする. 以下modで考え、とする.
(1)
(2)
が成り立つ.
これを証明したいと思います. ちなみに、modが不必要だと思う理由は証明の中で明らかになります.
Proof of (1)
(mod n)のとき、とが成り立つ.
二つの式を足すことにより、となる.これはすなわち、を表している.
Proof of (2)
上の続きで考える.
となる.これはすなわち、を表している.
さて、modの基本的な性質を上で示したわけですが、この証明を見たらmodいらなくね?ってなるわけです.ならない人は二項定理を勉強しなおしてください.
二項定理 (x+y)n =nCk xn-k yk
modを使った解法とmodを用いない解法
例:7100を6で割った余りを求めよ
modを用いた解答
mod6で考える.なので性質(2)を用いることで7100 11001となる.
modを用いない解答
7100=(6+1)100=6*(整数)+1100 よって余りは1.
まとめ
いやいや、ぜんぜんかわんねえじゃんって思ったそこのあなた.騙されたと思って下の解法で物事考えてみな?いいことあるぞ(これ以上書くのがめんどくさくなっただけ)