ふたごはたいてい区別がつかない

小学2年生の頃、好きな子をふたごの子と間違えた苦い思い出

百聞は一見に如かず

昨年の11月に皆既月食があった.世間では大きく報道され,「○○年に一度の天体ショー」なんてワードが多くみられた.僕含め,ふだん長時間見上げることなどない空に目を凝らした人は多いと思う.自然現象を体験することは特別な興味を与えるもので,例えば,アインシュタインも父から貰ったコンパスを通して科学に興味を持ったという.当時は実際に観測をしていないが,皆既月食には僕自身も特別な思い出がある.

小学1年生のころ,星に思いを馳せていた.常に図鑑を持ち歩き,将来の夢は天文学者だった.星の名前を覚えたり,太陽系の惑星の組成を調べたりすることがとても楽しかった.ある日,図書館においてあった図鑑に日食と月食の仕組みについて書かれていた.太陽と地球と月が一直線に並ぶときに月食が起きるという.それを知ったとき衝撃を受けた.もともと月の満ち欠けの仕組みは知っていたので,その知識と月食の知識を照らし合わせると満月の日は必ず月食が起きると確信した*1.満月の日の夜,外に出てずっと月を観察していたが月食は起きなかった.

地球の公転面に対して月の公転面は約5度傾いているため,月食が起きることは稀であることを知るのはその2年後だった.そのころには,星への情熱は宇宙の真理への追究に変わり,物理学者を目指すようになっていた.

小さい頃の情熱は姿を変えて,今は数学への情熱に変わっている.形は変われど,自分の考えた仮説が正しいか,実際に自分の目で確かめたいという思いは変わらないと思う.

*1:とはいえ,月食や日食が常に起こるわけではないことは知っていた.しかし,この目で確かめてみたいという好奇心が勝った.